The NHK World program "Direct Talk" in which I was interviewed will be aired from tomorrow.
Impassioned Ceramics:
Muta Yoca / Artist, Ceramicist
Direct talk
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/shows/2105179/
It will also be streamed in real time on the NHK World website.
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/live/
On Air Schedule
February 4, 2025. 10:15 - 10:30 / 14:15 - 14:30 / 20:40 - 20:55
February 5, 2025. 01:15 - 01:30
It will be available on the NHK World website for three years starting February 5, 2025.
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/shows/2105179/
NHK world direct talk にてインタビューしていただきました!
とても楽しい取材でした。
丁寧にご紹介いただき心から感謝です。
ダイレクトトークウェブサイトでは、他の素晴らしい活動をされている方々のインタビューも見れます。
コンテンツは英語ですが、分かりやすいので聞き取り練習にもオススメです。
●NHKワールドにて放送
2025年2月4日(火)10:15-10:30 / 14:15-14:30 / 20:40-20:55
2025年2月5日(水)1:15-1:30
●NHKワールドのウェブサイトでもリアルタイム配信されます。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/live/
●NHKワールドのウェブサイトの「オン・デマンド」サービスで、2025年2月5日から3年間、視聴が可能です。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/shows/2105179/
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ヴェニスから離れて数日が経つ。そこでヴェニスビエンナーレやGO FOR KOGEI IN VENICEで何が起こっていたか、私の目にどのように映ったかを数回に分けて語っていきたい。今回の私は観者としてだけでなく、「身体と物質のエスノグラフィー―加速社会における遅さと深さ」展を実施した当事者の視点も加わる。だから自分に引き付けて語ることになるが、ただここで語るものは、私が見てきたものでもある。
ヴェニスビエンナーレ①。世界の亀裂と身体・感覚への回帰
今回の第61回ヴェネチア・ビエンナーレでは、本展そのものが戦争、制度危機、国家、抗議、分断といった強い政治性に覆われていた一方、その周縁部では、より身体的で感覚的な実践が大きな存在感を示していた。その対比は極めて象徴的であった。
いくつか印象的なものがあったが、ジャルデーニやアスレナーレのビエンナーレ本体とは異なった展示をしていた、Dries Van Noten 財団による『THE ONLY TRUE PROTEST IS BEAUTY(美こそが唯一の真の抗議である)』展は、三嶋りつ恵、桑田卓郎の、我々の展示にも参加している2作家が加わっていたこともあり、印象に残った。そこではファッションは単なる消費やラグジュアリーではなく、「感覚を編み直す行為」として提示されていた。布、色彩、光、植物的モチーフ、職人的技術が静かな空間の中に配置され、鑑賞者に速度を落とすことを要求する。その姿勢は、制度への直接的抗議とは異なるレベルで、加速した情報社会や過剰な視覚刺激への抵抗として機能していた。
これは、今回のビエンナーレ総合ディレクターである Koyo Kouoh が「In Minor Keys」で志向した“小さな声”や“周縁的感覚”とも共鳴している。しかし、本展が結果として国家や抗議の問題に強く引き寄せられていったのに対し、ドリス・ヴァン・ノッテンの展示は、「静けさ」そのものを成立させることに成功していたと言える。
同様に、「GO FOR KOGEI in Venice」として行われた「身体と物質のエスノグラフィー―加速社会における遅さと深さ」もまた、ビエンナーレ本体とは異なるベクトルを提示していた。そこでは工芸は、伝統保存やアイデンティティ表象としてではなく、「現代社会において身体と物質の関係を再構築する方法」として提示されていた。桑田卓郎 の陶芸は、爆発するようなエネルギーと破壊性を孕みながら、均質化された現代社会に対する身体的抵抗として現れていた。川井雄仁 の作品は、都市的欲望や消費社会のイメージを陶という極めて原初的な素材へと引き戻し、人工的な現代の感覚を再び土へ接続していた。さらに コムロタカヒロ の怪獣的身体は、サブカルチャーの引用に留まらず、変形し続ける現代人の身体感覚そのものを映し出していたと言える。そこには、情報化社会や都市化の中で不安定化した身体の寓意が存在している。また、シゲ・フジシロ の作品は、コンビニ袋やファストフードのパッケージのような日常的イメージを、膨大なガラスビーズによる手仕事へと変換することで、消費社会に潜む速度と空虚さを逆照射していた。大量消費的イメージを極端な労働と時間によって作り直すその方法は、「遅さ」そのものを批評として提示していたのである。
さらに加えるならば、三嶋りつ恵の光を蓄えるガラス、綿結の身体の原初性と存在の不安定さの表現。また、牟田陽日は、装飾によって女性の身体内部に蓄積された欲望、記憶、暴力、幻想を可視化し、館鼻則孝は都市化した身体がいかに儀礼性を失ったかを問いかけた。
沖潤子の刺繍の崩れかけた、終わらない時間の現れやさらには中田真裕の時間を沈殿させる身体としての漆など、それぞれが独自の表現をしていた。
今回のヴェネチアでは、多くの展示が直接的に政治を語っていた。しかし興味深いのは、ドリス・ヴァン・ノッテンやGO FOR KOGEIのような周辺的展示もまた別の形で、持続的で根源的な問いかけを現代社会に行なっていた。ビエンナーレ本体が「世界の亀裂」を可視化していたのに対し、これらの展示は、「その亀裂の中で人間はいかに感覚を保ちうるのか」「身体と物質の関係をどう回復できるのか」を探っていた。その意味で今回のヴェネチアは、「制度としての現代美術」と、「身体・素材・感覚へ回帰しようとするもう一つの流れ」とが、強く交差した場であったように見える。
“Mountain Man”
Mountains and the sea together form the landscape through which the Japanese sense of nature has long been understood. At the same time, both have been regarded as otherworldly realms connected to human settlements. Stories of people dwelling in the mountains have often been passed down as tales of the uncanny, yet they also evoke the lives of real mountain people who may have existed beyond the reach of recorded history.
「山男/Mountain man」
山と海が日本の自然感を表す世界であり、同時にどちらも里に繋がる異界でもあります。山に住む人々の話は時に怪異となり今に伝わりますが、同時に歴史には残らずも実在したであろう山の人々の暮らしを思わせます。
Photo: Noriyuki Ikeda
“Isome / Sea Woman”
Depicted on this lidded jar is “Isome,” a Japanese yōkai resembling a mermaid, while also evoking the image of a traditional ama diver who practices free-diving fishing. The work portrays a figure that exists at the boundary between nature and humanity, like a person gradually becoming part of nature itself.
「磯女/Sea woman」
この蓋付壺に描かれているのは、「磯女」(イソメ)という人魚にも似た日本の妖怪であり、昔ながらの素潜り漁をする海女の像のようでもあります。自然と人間の中間地点にいる像、自然化していく人のようなものを描いています。
Photo: Noriyuki Ikeda
The Pot of Pulses
In ancient times, the heart was long believed to govern both intellect and emotion. This work depicts its beating as the absolute symbolic pump of life.
For centuries, however, that symbolic role was replaced by the brain. Now, in an age when AI threatens to deprive humans even of their own agency, this monument reclaims the heart — possessed by everyone — as an organ of empathy connecting body and sensation.
「心拍の壺/the pot of pulses」
古代には長らく知と情動を司るとされてきた心臓、その鼓動を生命の絶対的象徴のポンプとして描きました。
その後長らく、その知的象徴は脳によって書き換えられきましたが、AIによって頭脳から人間の主体性すら奪われる時代に、誰もが持つ心臓を身体と感覚を繋ぐ「共感の臓器」としてあらためて祝福する碑です。
photo: Noriyuki Ikeda
I name this installation “A Pulsating Hollow” (Myakuutsu Hora). photo: Ikeda Noriyuki
Each vessel exists as an individual presence, yet through its axis, shadows, and relationships with the surrounding space, together they create scenes reminiscent of moments from a stage play.
The “pulse” refers at once to the body’s veins and nerves, to the rivers that have long sustained life and culture in Japan, and to the canals that shape and sustain the city of Venice.
In Japanese, the word myakumyaku to evokes the idea of an unbroken continuity — the ceaseless passing on and interconnection of human lives across time.
Ethnography of the Body and Material — Slowness and Depth in an Accelerated Society
9 May – 22 November, 2026
Palazzo Pisani Santa Marina
Cannaregio 6104, 30121 Venice, Italy
このインスタレーションを「脈打つ洞/A pulsating hollow」(みゃくうつほら)と名しています。
壺たちはそれ一つ一つで存在しながら、座軸や陰影、周囲との関係性によって、舞台の一場面のように情景を作り出します。
脈はそのまま、身体の血管、神経であり、日本の営みの源である河川であり、ベネチアの都市を成り立たせている水路へと繋がります。
脈々と、という言葉は人々が延々と繋いでいるということそのものを意味します。
身体と物質のエスノグラフィー―加速社会における遅さと深さ
2026年5月9日(土)‒11月22日(日)
パラッツォ・ピザーニ・サンタ・マリーナ
ヴェネツィア市カンナレージョ地区 6104(イタリア)
アートコレクターズ5月号、工芸特集です。
巻頭特集「進め、工芸 文化を使う楽しみ」の表紙に自作の「磯女」がいて、嬉しいです。
その磯女は今、私より先にベニスに進んでいるはずです。
GO FOR KOGEI ベネチア「身体と物質のエスノグラフィー ー加速社会における遅さと深さ」ももうすぐ開幕です。
多方向から工芸を捉えようとする興味深い特集です。
モニカ・ビンスク氏の簡潔な分析と、中村康平氏の追求された思考が、とても面白く勉強になります。
アートに関する文を読む時はコーヒーが欲しくなりますが、工芸の文を読む時は湯呑かぐい呑が欲しくなります。
ページ32に、自作「蓬茅と名月」もご紹介いただいております。
是非お手に取ってご覧ください。
The May issue of Art Collectors features a special focus on crafts.
I’m delighted that my work “Isome” appears on the cover of the opening feature, “Move Forward, Kogei: The Joy of Using Culture.”
#月刊アートコレクターズ