多分、これを言うのは僕が一番遅いと思うのですが、
「今年もよろしくお願いします!」
旧年中は24年6月から25年12月までの期間に取り組んできた、概念的拡張と逸脱とあるいは虚偽申告まで含んだ『二人会』プロジェクト"LITWAHTOOHLUTL"を無事完結できました。開催にあたりお力添えいただいたあらゆる立場の皆様、ほんとうにありがとうございました!
各回の感想ならびに所感については、実際に聴いていただいた内容と都度の時点で公表していた自分の総括を優先したいのでここでは細かに述べずにおきますが、実際にこの会は、外形的に以下の二つのことに於いて個人史初となりました。
先ずは偶数月最終土曜日の定期開催であったこと、次に、主催者である僕にもタイトルの読み方、発音のしかたがわからなかったこと笑。
Long is the way And hard, that out of Hell leads up to Light.
というミルトンの失楽園にある詩文の各単語の頭の文字を繋げただけのこの文字配列はそれ自体に言葉の意味はなく、詩文にある"地獄から光明に至る道は長く、そして険しい"自体をまんま言ってしまうとやばい方の意味でやばいからという配慮と僕の照れ隠しの現れです。この引用は映画『Seven』の連続殺人犯が最初の犯行現場に残す決意と挑発であり、僕も彼の様に淡々と自分の仕事を遂行していこう、というモチベーションごと引用している。
より正確にいうならBar Smithでの一人会"stay hurt stay heat"(2024.3/30)からの発展段階としての意味的に繋がった二人会であり、言葉のニュアンスからお察し下さいの部分でもあるけど、当時僕はほんとに苦しかった。具体的な症状があり原因があった。だから、空手家が折れた拳で更に突きを繰り返すようなショック療法みたいな方法ではあったけど、二人会のひとつひとつをstepと捉えたのは自分の回復への祈りの現れでもある。で、全ての行程を終えたいま率直に思っているのは「回復」や「治療」ていうのはそういう物語に過ぎず、実態としてそのようなものはなく、しかし、その物語を知ることで相対化される自己というのには圧倒的な意味がある。
何が言いたいかという何度でも重複するが、この物語を、良き意味深く、意義に満ちた物語にできたことは一重に友と書いてライバルと読む(ていうにはヤバ過ぎる先輩を含む)共演者のみんなのおかげであることを何度でも強調したいと思う。だからこそ、現にこうしてその苦しみには向こう側があり、そのことを証明できた事を誇りに思っています。
こうして芳醇に実った僕の謝意の果実から一番新鮮な最初の三滴を以下の三人に捧げます。
Open SouceのMizubataくん、Reoさん
会に纏わる全てのArt Workを担当してくれたMau Snigglerさん
閉会記念に作成したStep 8のフライヤーを元にしたバンダナは「This Heart Paisley Bandana」命名した。
『Seven』の引用で始めたこの会についてのご報告なので同じく本作のラストシーンのセリフで結びたいと思います。
皆さん引き続き宜しくお願いいたします。次に行きましょう。
“Ernest Hemingway once wrote, ‘The world is a fine place and worth fighting for.’ I agree with the second part.”
SoundCloudにMixをupしました。
Phonehead / JUST MIX (2020.05)
/U8ybBxSTXTNyn9tRCs
mixed by Phonehead
photo by Yuhki Touyama @touyama_yuhki
mastering by Ko Umehara @koumehara
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2020年5月、コロナ禍での最初の「非常事態宣言」をうけた在宅時に突如として真空化した日常を前に、まだ実体化することのない漠然とした不安を紛らせる、または、不意にやってきた特殊な休暇を指先でもて遊ぶように、その当時には"確かなもの"に感じられていた自分と音楽の関係をスケールにして当時の情況を測ろうとしたmix作品です。
その後、巻き起こる様々な「惨状」をまだ知らない自分の気楽さと対比して、渦中で失われて二度と回復されることのなかった多くのものは、日に日にその喪失の手応えを増していくように感じる、ていうだけやと泣き言なので、今は無くなってしまったそれらと「失った、失われた」という言葉で現にこうして関係を維持し続ける自分の傲慢さの記録としてこれを公開します。
以前に少しだけ流通させたエディションと同内容です。その辺の経緯とトラックリストはsc内のdescriptionを参照願います。
まだ失われていないものの隣でこの作品が鳴ってくれたら嬉しいです。楽しんでいただけたら幸いです。どうぞ宜しくお願いいたします。