フィニス・ヘンダーソンの“Blame It On The Night”を夏仕様のプレイリストに入れようと迷うことなく収録アルバムをこのジャケで探していたら、これが出てくるハズもないことに暫くして気がついた。日本盤のみでしたね。邦題は「真夏の蜃気楼」。 当時のモータウンはジャケをローカルで変えることは許されておらず、先の邦題が仄めかす通り、差し込みジャケットという当時の担当ディレクターによる苦肉の策で日本用のグラフィックでイメージを一新。外盤を日本で売るには何が肝心か。腹を括る時は括る。それを学ぶ貴重な体験をさせてもらいました。見本盤を本国に送る際に、差し込みジャケは外して送るようにと言われたことも懐かしい。とにかくこのジャケットのイメージで聴いてもらえれば、反応してもらえる音だから、という理由で(主にユーザーのための)試聴用のアルバムのサンプラーを様々なお店に持って行ったこともよく覚えている。今に繋がるフィニス・ヘンダーソンのイメージ形成の一端にその時のマーケティングが少しでも寄与していたら感慨深い。
Fern Kinney / Sweet Music (83)
Ultra Vybeよりマラコ・レコードのリイシューの新章がスタート、その第一弾として5/6にリリースされる7タイトル(コンピ3タイトル、オリジナル・アルバム4タイトル)の中で世界初CD化となるファーン・キニーの解説を書かせて頂きました。
時代を反映したディスコ/ファンク路線と、イギリスで大ヒットした前作からのシングル”Together We Are Beautiful”でのドロシー・ムーア”Misty Blue”的なカバー作法を踏襲した路線とが綺麗にハモった作品集で、ダイアナ・ロスをメンターとするヴォーカルも実に可憐な、如何にもアーリー80sのマラコらしい内容になっています。
解説では、如何にヒットを狙ったのかの痕跡について、ちょっと膨らませて書いています。